百人一首  Ogura Hyakunin Issyu

 

百人一首に大五郎クンはよく似合う。。。

日本古来の美しい詩歌と橘大五郎クンのコラボです。

まだまだ100タイトルまでは、長い道のりですが、

つれづれなるままに、つくっていきますので、

暖かく見守ってくださいませ。。。


          河原左大臣



   陸奥の しのぶもぢずり たれゆゑに
      乱れそめにし 我ならなくに


  陸奥の信夫もじずりの乱れ模様のように、
  わたしの心が乱れているのは、いったい
  だれのせいでしょう。みんな、あなたの
  ためですよ。


       Minamoto no Toru

       Like Michinoku prints
     Of the tangled leaves of ferns,
      It is because of you
    That I have become confused;
     But my love for you remains.


 




          後鳥羽院

    人もをし 人もうらめし あぢきなく
     世を思ふゆゑに 物思ふ身は

 時には人がいとおしく思われ、また時には
 人がうらめしくも思われます。
 この世が思い通りにいかないと感じる
 ためにあれこれ思い悩むわたしだから。



        Emperor Gotoba

       For some men I grieve;
     Some men are hateful to me;
      And this wretched world
     To me, with all my sadness,
        Is a place of misery




          柿本人麻呂

   あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の
    ながながし夜を ひとりかも寝む


   山鳥の長く垂れ下がった尾のように
     長い長い秋の夜を、わたしは
   ひとりぼっちで、さびしく寝るのかなあ。




Kakinomoto no Hitomaro

      Oh, the foot-drawn trail
    Of the mountain-pheasant's tail
   Drooped like down-curved branch!
  Through this long, long-dragging night
     Must I lie in bed alone?

  




           山部赤人

    田子の浦に うち出でて見れば
  白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ
 

   田子の浦の海岸に出て仰ぎ見ると、
   真っ白な富士の高い峰には、今も
    雪が降り続いていることです。


  
Yamabe no Akahito

       When I take the path
       To Tago's coast, I see
       Perfect whiteness laid

      On Mount Fuji's lofty peak
      By the drift of falling snow.




          良選法師

  さびしさに 宿を立ち出でて ながむれば
     いづこも同じ 秋の夕暮れ


    あまりにもさびしいので、庵を出て
   あたりをずっと眺めてみると、どこも
   同じように寂しさにつつまれている
      秋の夕暮れであるよ。

 
The Monk Ryosen

          In my loneliness
         I leave my little hut.
         When I look around,
      Everywhere it is the same:
    One lone, darkening autumn eve.




          三条右大臣

   名にし負はば 逢坂山の さねかづら
     人に知られで くるよしもがな

  逢坂山のさねかづらが、会って一緒に
   過ごすというその名の通りだったら、
   さねかづらをたぐるように、こっそり
  あなたのところへ行く方法があればなあ。


  
Fujiwara no Sadakata

        If your name is true,
     Trailing vine of "Meeting Hill,"
        Isn't there some way,
      Hidden from people's gaze,
   That you can draw her to my side?




伊勢

難波潟 短き葦の ふしの間も
 あはでこの世を 過ぐしてよとや

難波潟に生えている葦の、短い節の
間ほどのわずかな時間さえも、
 あなたは会ってはくださらないで、
このまま一生を過ごせと
おっしゃるのですか。


Lady Ise

Even for a time
Short as a piece of the reeds
In Naniwa's marsh,
We must never meet again:
Is this what you are asking me?




         凡河内躬恒

   心あてに 折らばや折らむ 初霜の
     おきまどはせる 白菊の花


   折るのだったら、あてすっぽうに
   折ってみようか。初霜が降りて、
   あたり一面真っ白になってしまった
   ので、霜か花か見分けがつかなく
      なっている白菊の花を。


  
Oshikochi no Mitsune

        If it were my wish
   To pick the white chrysanthemums,
        Puzzled by the frost
      Of the early autumn time,
   I by chance might pluck the flower.




          藤原基俊

    契りおきし させもが露を 命にて
     あはれ今年の 秋もいぬめり


   あなたのお約束を、命のように大切に
    思って信じてきましたのに、ああ、
   今年の秋もまた、望みがかなうことも
     なくむなしく過ぎていくようです。


 
Fujiwara no Mototoshi

          As dew promises
      New life to the thirsty plant,
        So did your vow to me.
     Yet the year has passed away,
      And autumn has come again.




            相模

  うらみわび ほさぬ袖だに あるものを
     恋にくちなむ 名こそ惜しけれ

  冷たい人をうらみ嘆いて流す涙のせいで
  袖を乾かすひまさえないのに、この恋の
  ため、わたしの評判まで悪くなってしまう
   のかと思うと、残念でなりません。


 
Lady Sagami

        Even when your hate
  Makes me stain my sleeves with tears
          In cold misery,
     Worse than hate and misery
     Is the loss of my good name.




           源 兼昌

    淡路島 通ふ千鳥の 鳴く声に
     いく夜寝ざめぬ 須磨の関守

   淡路島との間を行き来する千鳥の
   もの悲しい鳴き声のために、いく晩
   目をさましたことかなあ、須磨の関の
           番人は。

  
  
Minamoto no Kanemasa

        Guard of Suma Gate,
   From your sleep, how many nights
        Have you awakened
      At the cries of sanderlings,
       Flying from Awaji Island?




 権中納言定頼

朝ぼらけ 宇治の川霧 たえだえに
あらはれわたる 瀬々の網代木

夜がほのぼのと明けるころ、宇治川に
たちこめていた霧も、とぎれとぎれに
 晴れてきて、その霧の晴れ間から、川
 の浅瀬にしかけた網代木が
見えてきましたよ。


Fujiwara no Sadayori

In the early dawn
When the mists on Uji River
Slowly lift and clear,
From the shallows to the deep,
The stakes of fishing nets appear.




        大中臣能宣朝臣


  みかき守 衛士のたく火の 夜は燃え
      昼は消えつつ 物をこそ思へ


 皇居の門を守る兵士達のたくかがり火が
 夜は赤々と燃え、昼は消えるように、
 わたしも、夜は心が燃え、昼は身も心も
 消え失せるほど、思い悩んでいるのです。


    
Onakatomi no Yoshinobu

        Like the guard's fires
     Kept at the imperial gateway
      Burning through the night,
     Dull in ashes through the day
       Is the love aglow in me.




           俊恵法師

  夜もすがら 物思ふ頃は 明けやらで
    ねやのひまさへ つれかかりけり

  一晩中あの人のつれないさをうらんで、
   物思いに沈んでいる今日この頃は、
  なかなか夜が明けず、寝室の板戸の
 すき間までが、無常に思われることですよ。


 
       The Monk Shun'e

     Through an unsleeping night
     Longingly I pass the hours,
      While the day's dawn lags.
    And now the bedroom shutters
   Are keeping light and life from me.




         藤原道信朝臣

 明けぬれば 暮るるものとは 知りながら
     なほうらめしき 朝ぼらけかな

 夜が明ければ、やがて日は暮れるもの。
    そしてあなたにまた会えるとは
   わかっていても、今、こうして別れて
    帰らなければいけない夜明けは、
      うらめしく思われますよ。


 
     Fujiwara no Michinobu

      Though I know indeed
    That the night will come again
      After day has dawned,
    Still, in truth, I hate the sight
    Of the morning's coming light.




           大弐三位

    有馬山 猪名の笹原 風吹けば
     いでそよ人を 忘れやはする

     有馬山近くの猪名の笹原に
    風が吹き渡すと、笹がそよぐように
  わたしの心もあなたのやさしい言葉に
   そよぎます。どうしてあなたのことを
      忘れたりするでしょうか。


   Daini no Sanmi, Lady Kataiko

         As Mount Arima
    Sends its rustling winds across
        Ina's bamboo plains,
      I will be just as steadfast
      And never will forget you.




           西行法師

    嘆けとて 月やは物を 思はする
      かこち顔なる 我が涙かな

    嘆け、といって月がもの思いを
  させるのでしょうか、いや、そうではない。
  本当は恋のつらさのためなのに、
  私が勝手に月のせいにして、流している
        涙なのですよ。



       The Monk Saigyo

     Should I blame the moon
   For bringing forth this sadness,
      As if it pictured grief?
     Lifting up my troubled face,
     I regard it through my tears




        前権中納言匡房

    高砂の 尾の上の桜 咲きにけり
    外山のかすみ 立たずもあらなむ

   あの高い山の峰の桜が咲いたよ。
    人里近い、手前の山々の霞よ、
   美しい桜が見えなくなるからどうか
      立たないでいておくれ。


       Oe no Masafusa

       On that far mountain
     On the slope below the peak
       Cherries are in flower.
      Oh, let the mountain mists
     Not arise to hide the scene




           従二位家隆

    風そよぐ ならの小川の 夕暮れは
     みそぎぞ夏の しるしなりける


  風が涼し気に楢の葉に吹きそよぐ。この
  「ならの小川」の夕暮れは、もうすっかり
  秋めいていますが、川のほとりで行われて
  いるみそぎの行事だけが、まだ夏のしるし
  なのだなあ。


       Fujiwara no Ietaka

      To Nara's brook comes
    Evening, and the rustling winds
     Stir the oak-trees' leaves.
     Not a sign of summer left
     But the sacred bathing there




皇嘉門院別当

難波江の 葦のかりねの ひとよゆゑ
みをつくしてや 恋ひわたるべき

難波の入り江の葦の刈り根の一節の
ように短い、旅先の仮寝の一夜のために、
私はずっと、難波の海の澪標(みおつくし)
ではないが、身を尽してあなたを思い
つづけるのでしょうか。


Attendant to Empress Koka


After one brief night
Short as a piece of the reeds
Growing in Naniwa bay
Must I forever long for him
With my whole heart, till life ends?




           持統天皇

    春過ぎて 夏来にけらし 白妙の
      衣ほすてふ 天の香具山

  春が過ぎて、いつのまにか夏が来て
  しまったようです。夏になると白い衣を
  干すという天の香具山に、白いものが
  点々と見えるから。


        Empress Jito

      The spring has passed
    And the summer come again;
     For the silk-white robes,
   So they say, are spread to dry
  On the "Mount of Heaven's Perfume."






       皇太后宮大夫俊成

   世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る
     山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる


   ああ、世の中というものは、逃れる道は
   ないのだなあ。つらい世を捨てようと、
   深く思いつめて入ったこの山奥でさえ、
   鹿が悲しそうに鳴いているのだから。



      Fujiwara no Toshinari

       From this world I think
   That there is nowhere to escape.
         I wanted to hide
    In the mountains' farthest depths;
    But there I hear the stag's cry.

 
 




儀同三司母


忘れじの 行く末までは かたければ
今日を限りの 命ともがな


いつまでも忘れない、とおっしゃるその
  気持ちが、ずっと続くとは信じられません。
 いっそのこと、そのお言葉を聞いた
 今日限りの命であってほしいと思います。


The Mother of Gido Sanshi

If remembering me
Will for him in future years
Be too difficult,
It would be well this very day
That I should end my life.




          文屋康秀

    吹くからに 秋の草木の しをるれば
      むべ山風を あらしといふらむ
                   
    山から風が吹き降ろしてくると、
   秋の草木はたちまちしおれてしまう。
   なるほど、それで山から吹き降ろす
   風を、「嵐」と書き、「荒らし」と言う
    のだろう。


    Fun'ya no Yasuhide

        It is by its breath
 That autumn's leaves of trees and grass
      Are wasted and driven.
   So they call this mountain wind
    The wild one, the destroyer.





            壬生忠見

  恋すてふ 我が名はまだき 立ちにけり
    人知れずこそ 思ひそめしか

 恋をしているというわたしの評判は早くも
 ひろがってしまいました。だれにも知られ
 ないように、ひそかにあの人を思い始めた
 ばかりなのに。



       Mibu no Tadami

        It is true I love,
    But the rumor of my love
     Had gone far and wide,
  When people should not have known
     That I had begun to love.




            赤染衛門

  やすらはで 寝なましものを さ夜ふけて
     かたぶくまでの 月を見しかな

    あなたがおいでになるとおっしゃら
  なかったら、ためらわずに寝てしまった
   でしょうに、お待ちしていたばかりに
   月の空にかたむくまでの月をむなしく
        ながめたことでした。



       Lady Akazome Emon

        Better to have slept
   Care-free, than to keep vain watch
      Through the passing night,
     Till I saw the lonely moon
    Traverse her descending path.





 源宗于朝臣

山里は 冬ぞさびしさ まさりける
人めも草も かれぬと思へば



 山里は、冬になると、特に寂しさが
身にしみて感じられます。訪ねてくる
人もとだえ、心をなぐさめてくれた
 草もかれてしまうと思うと。


 
Minamoto no Muneyuki

 Winter loneliness
 In a mountain village grows
 Only deeper, when
Guests are gone, and leaves and grass
Are withered: troubling thoughts.




          僧正遍昭


    天つ風 雲の通ひ路 吹きとぢよ
      をとめの姿 しばしとどめむ

    空を吹く風よ、どうか雲の通り道を
    吹き閉ざしておくれ。天女のように
    美しい、あの乙女たちの舞う姿を、
      もうしばらく見ていたいから。


       The Monk Henjo

     Let the winds of heaven
   Blow through the paths among the
    clouds  And close their gates.
    Then for a while I could detain
   These messengers in maiden form.




            三条院


   心にも あらでうき世に ながらへば
    恋しかるべき 夜半の月かな


 自分の気持ちに反して、このつらい世の中
  に生きながらえていたなら、この宮中で
    眺める美しい真夜中の月を、きっと
     恋しく思い出すことだろうなあ。


        Emperor Sanjo

      Though I do not want
    To live on in this floating world,
        If I remain here,
      Let me remember only
    This midnight and this moonrise.




          源俊頼朝臣

   憂かりける 人を初瀬の 山おろしよ
     はげしかれとは 祈らぬものを


   冷たいあの人のことを初瀬の観音に
  お祈りしてみました。初瀬の山から吹き
  降ろす風よ、そなたのように、冷たい心が
   いっそう激しくなれとは祈ってはいない
            のになあ。


     Minamoto no Toshiyori

        It was not for this
     I prayed at the holy shrine:
      That she would become
       As pitiless and as cold
    As the storms on Hase's hills.




文屋朝康

白露に 風の吹きしく 秋の野は
つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける

 草葉の上の白露に、風がしきりに
 吹付ける秋の野は、その露が散って、
糸を通してとめていない真珠が、
きらきらと光りながら一面に乱れ散って
   いるようです。

Fun'ya no Asayasu

In the autumn fields
When the heedless wind blows by
Over the pure-white dew,
How the myriad unstrung gems
Are scattered everywhere around




藤原興風

たれをかも 知る人にせむ 高砂の
松も昔の 友ならなくに

年老いたわたしは、いったいだれを友と
したらいいのでしょうか。昔の友は次々に
 世を去り、あの老木の高砂の松も、
昔からの知り合いというわけでは
ないものなあ。


Fujiwara no Kiyosuke

If I should live long,
Then perhaps the present days
May be dear to me,
Just as past time filled with grief
Comes quietly back in thought.




conguratulations ! 50
            道因法師

    思ひわび さても命は あるものを
      憂きにたへぬは 涙なりけり


  冷たいあの人を長い間思い続け、命は
   その苦しみに耐えていても、つらさに
  耐え切れなかったのは涙で、とめどなく
        あふれてくることです。


         The Monk Doin

       Though in deep distress
    Through your cruel blow, my life
         Still is left to me.
      But I cannot keep my tears;
     They break forth from my grief.





        祐子内親王家紀伊

    音に聞く 高師の浜の あだ波は
     かけじや袖の ぬれもこそすれ


  有名な高師の浜に、むやみにたつ波は、
  うっかりかけますまい。袖がぬれるとこまり
 ますから。(浮気で評判のあなたのお誘い
 はお受けできません。涙で袖をぬらすことに
       もなりましょうから。)


           Lady Kii

      Famous are the waves
     That break on Takashi beach
        In noisy arrogance.
    If I should go near that shore.
     I would only wet my sleeves.




           参議等

  浅茅生の 小野のしの原 しのぶれど
     あまりてなどか 人の恋しき


  浅茅の生えた野辺の篠原、その「しの」
  という言葉のように、じっと耐え忍んで
   きましたが、もう耐えきれません。
      どうしてこんなにあなたが
        恋しいのでしょう。



     Minamoto no Hitoshi

        Bamboo growing
     Among the tangled reeds
       Like my hidden love:
     But it is too much to bear
      That I still love her so.




       後京極摂政前太政大臣

   きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに
      衣かたしき ひとりかも寝む


  こおろぎが鳴いている、この霜の降りた
  寒い夜に、むしろの上に着物の片方の
   袖だけをしいて、わたしは一人さびしく
          寝るのかなあ。



     Fujiwara no Yoshitsune

         In my cold bed,
    Drawing close my folded quilt,
          I sleep alone,
   While all through the frosty night
    I hear a cricket's lonely sound.




安部仲麿

 天の原 ふりさけ見れば 春日なる 
三笠の山に 出でし月かも 


はるか大空を見渡すと、
月がのぼっている。
この唐の地で見るあの月は
わがふるさとの
春日の三笠山に出ていた月と
同じ月なのだな


Abe no Nakamaro

When I look up at
The wide-stretched plain of heaven,
Is the moon the same
That rose on Mount Mikasa
In the land of Kasuga
 


伊勢大輔

 いにしえの 奈良の都の 八重桜
 今日九重に にほひぬるかな

そのむかし、奈良の都で
咲いていた八重桜が
今日はこの京都の宮中で
いちだんと美しく
咲き誇っていることです


Lady Ise no Osuke

Eight-fold cherry flowers
That at Nara--ancient seat
Of our state--have bloomed,
In our nine-fold palace court
Shed their sweet perfume today.

右大将道綱母

 嘆きつつ ひとり寝る夜の 明くる間は 
いかに久しき物とかは知る


あなたがいらっしゃらないのを
嘆きながら一人寂しく寝ている
夜の明けるまでが
どれほど長く感じられるか
あなたはおわかりにならない
でしょうね


The Mother of Michitsuna

Lying all alone,
Through the hours of the night,
Till the daylight comes:
Can you realize at all
The emptiness of that night?

光考天皇 

君がため 春の野に出でて 若菜つむ
 我が衣手に 雪は降りつつ 

あなたにさしあげようと
早春の野に出て
若菜を摘んでいる
わたしの着物の袖に
雪がしきりに降りかかって
いますよ


Emperor Koko

It is for your sake
That I walk the fields in spring,
Gathering green herbs,
While my garment's hanging sleeves
Are speckled with falling snow.

坂上是則 



 朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに
 吉野の里に 降れる白雪 

夜がほのぼのと明けるころ、
宇治川にたちこめていた
霧もとぎれとぎれに
晴れてきてその霧の晴れ間から
川の浅瀬にしかけた
網代木が見えてきましたよ


Fujiwara no Sadayori

In the early dawn
When the mists on Uji River
Slowly lift and clear,
From the shallows
to the deep,
The stakes of fishing nets appear.

蝉丸 

これやこの 行くも帰るも分かれては
 知るも知らぬも 逢坂の関


これがあの有名な
都から東国へ下る人と
それを見送って都に帰る人が
ここで別れまた、
知っている人も
知らない人も、ここで出会うという
逢坂の関なのだなあ


  Semimaru   

Truly, this is where
Travelers who go or come
Over parting ways--
Friends or strangers--all must meet:
The gate of "Meeting Hill."

前大僧他正行尊

 もろともに あはれと思へ 山桜
 花よりほかに 知る人もなし 


わたしもおまえも
ともにいつくしみ合おう
山桜よ。この深い山奥では
おまえよりほかに
心が通じ合う友も
いないのだから

Abbot Gyoson

On a mountain slope,
Solitary, uncompanioned,
Stands a cherry tree.
Except for you, lonely friend,
To others I am unknown.




  
    春道列樹     

 山川に 虹のかけたる しがらみは
 流れもあへぬ 紅葉なりけり


風がいたづらをしているよ
鬼ごっこをして山川をかけめぐり
逃げる紅葉と追いかける紅葉
紅葉たちは水の上で重なりあい
流れたくても流れないでいるよ
紅い柵(しがらみ)でね


Harumichi no Tsuraki

In a mountain stream
There is a wattled barrier
Built by the busy wind.
Yet it's only maple leaves,
Powerless to flow away





清原元輔

 契りきな かたみに袖を しぼりつつ
末の松山 波越さじとは



お互いに涙で濡れた袖を絞りながら
約束しましたよね
末の松山を波が越さないように
二人の心はいつまでも変わらないと




Kiyohara no Motosuke

Our sleeves were wet with tears
As pledges that our love--
Will last until
Over Sue's Mount of Pines
Ocean waves are breaking.




 貞信公

 小倉山 峰の紅葉葉 心あらば
 今ひとたびの みゆき待たなむ



秋風過ぎゆく小倉山
紅葉を運ぶ桂川
陽に輝き美しい紅葉よ
もし・・・・心があるなら
このまま散らないでください
あの方にもお見せしたいのです

Fujiwara no Tadahira

If the maple leaves
On Ogura mountain
Could only have hearts,
They would longingly await
The emperor's pilgrimage




平兼盛


忍ぶれど 色に出でにけり わが恋は
物や思ふと 人のとふまで


「恋の病にかかりましたか?」
人に言われるようになってしまいました
悩みある恋だから
心の中にかくしていたのに
顔にでてしまったようです


Taira no Kanemori


Though I would hide it,
In my face it still appears--
My fond, secret love.
And now he questions me:
"Is something bothering you?"







大江千里 

  
 月見れば ちぢに物こそ悲しけれ
我が身ひとつの 秋にはあらねど



月を見ていると
とりとめもなく物事を悲しく
思われるものですね
私一人だけの秋というわけでは
ないのに



Oe no Chisato

As I view the moon,
Many things come into my mind,
And my thoughts are sad、
Yet it's not for me alone,
That the autumn time has come.




         藤原実方朝臣

  かくとだに えはやいぶきの さしも草
     さしも知らじな 燃ゆる思ひを


   こんなにもあなたを思っていることさえ、
    口に出せないでいるのですから、
     伊吹山のさしも草のように
     燃えているわたしの思いなど、
    あなたはご存知ないのでしょうね。

 Fujiwara no Sanekata

 How can I tell her
How fierce my love for her is? 
Will she understand
That the love I feel for her
 Burns like Ibuki's fire plant?





          中納言行平



  立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる
     まつとし聞かば 今帰り来む


  わたしは今、あなたと別れて因幡の
    国へ行くけれど、稲羽山の峰に
   生えている「松」のように、あなたが
    わたしを「待つ」と聞いたならば、
     すぐにでも帰ってきましょう。


      Ariwara no Yukihira

      Though we are parted,
      If on Mount Inaba's peak
      I should hear the sound
    Of the pine trees growing there,
     I'll come back again to you.





喜撰法師

 わが庵は都のたつみ しかぞ住む
 世をうぢ山と 人はいふなり

わたしの草庵は、都の東南にあって、
 心安らかに住んでいます。
それなのに、世を憂し(つらい)と思う
   宇治山に隠れ住んでいると、
   人は言っているようです。



 The Monk Kisen

My lowly hut is
Southeast from the capital.
Thus I choose to live.
And the world in which I live
Men have named a "Mount of Gloom."




           猿丸大夫

   奥山に 紅葉ふみわけ 鳴く鹿の
      声きくときぞ 秋は悲しき


   深い山奥で、散りつもった紅葉の葉を
   踏み分けながら、め鹿をもとめて鳴いて
   いる牡鹿の声を聞く時こそ、ひときわ
    秋がもの悲しく感じられることです。

          Sarumaru

       In the mountain depths,
   Treading through the crimson leaves,
      The wandering stag calls.
      When I hear the lonely cry,
     Sad--how sad!--the autumn is.




         入道前太政大臣

  花さそふ 嵐の庭の 雪ならで
  ふりゆくものは 我が身なりけり



   桜の花が散るのを誘うように、
  嵐の吹く庭には、花びらが
雪のように降っているけれども、
 じつは、「ふりゆく」のは花びらの雪では
  なく、わたし自身なのだなあ。

Fujiwara no Kintsune

Not the snow of flowers,
That the hurrying wild wind whirls
Round the garden court:
What withers and falls away
In this place is I myself.





   元良親王   

 わびぬれば 今はた同じ 難波なる
みをつくしても 逢はむとぞ思ふ


あなたにお逢いできなくて、こんなに
つらい思いをしているのですから、
もうどうなっても同じことです。いっそ、
あの難波潟の「みをつくし」ということば
のように、この身をつくし(滅ぼし)ても
いいから、今一度、あなたにお逢い
したいと思います。


Prince Motoyoshi

In this dire distress My life is
meaningless.
So we must meet now,
Even though it costs my life
 In the Bay of Naniwa.




          清原深養父

   夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを
       雲のいづこに 月宿るらむ

 短い夏の夜は、まだ宵のうちだと思っている
 うちに、夜が明けてしまいました。これでは
 月も西山にたどりつけまい。いったい、雲の
   どのあたりに宿っているのでしょうか。



     Kiyohara no Fukayabu

       In the summer night
   The evening still seems present,
       But the dawn is here.
   To what region of the clouds
  Has the wandering moon come home?




         中納言家持

    かささぎの 渡せる橋に 置く霜の
     白きを見れば 夜ぞ更けにける


  天の川は かささぎがそこに渡すという
       橋におりた霜のように白く、
    それを見ると、夜もすっかりふけて
      しまったなあというきがします。


  Otomo no Yakamochi

   If I see that bridge
     That is spanned by flights of     magpies
Across the arc of heaven
  Made white with a deep-laid frost,
  Then the night is almost past.




             右近

   忘らるる 身をば思はず ちかひてし
     人の命の 惜しくもあるかな


    あなたに忘れられる自分のつらさは
   何とも思いません。ただ、二人の恋を
  神に誓ったあなたが、神罰をうけるのでは
     ないかと、心配しているのです。


         Lady Ukon

      Though he forsook me,
      For myself I do not care:
       He made a promise,
    And his life, who is forsworn,
      Oh how pitiful that is.




          左京大夫道雅

   今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを
      人づてならで いふよしもがな

   今となってはもう、あなたをあきらめる
   しかないと思っていますが、せめて
   この決心だけでも、人づてではなく、
     直接お伝えする方法があって
         ほしいものです。


     Fujiwara no Michimasa

        Is there any way
      Except by a messenger
     To send these words to you?
     If I could, I'd come to you
      To say goodbye forever.




           曾禰好忠

   由良の門を 渡る舟人 かぢを越え
      ゆくへも知らぬ 恋の道かな

  由良の海峡を漕ぎ渡る船頭が、かいを
  なくして行く先もわからず流されてしまう
  ように、この先、どうなるかわからない、
       わたしの恋の道ですよ。


       Sone no Yoshitada

         Like a mariner
     Sailing over Yura's strait
      With his rudder gone:
   Where, over the deep of love,
    The end lies, I do not know.




           壬生忠岑

   有明の つれなく見れし 別れより
    あかつきばかり 憂きものはなし


   冷たいあなたと別れた明け方の空に、
     知らん顔で浮かんでいた月が
     そっけなく見えてからというもの、
    わたしにとっては明け方ほどつらい
        ものはありません。


       Mibu no Tadamine

       Like the morning moon,
     Cold, unpitying was my love.
        And since we parted,
       I dislike nothing so much
      As the breaking light of day.




         待賢門院堀河   

     長からむ 心も知らず 黒髪の
      乱れて今朝は 物をこそ思へ

    いつまでもかわらないよと言った
    あなたの心のうちはわからず、
   あなたと別れたばかりの、今朝の私の
   心は、、黒髪の乱れのように乱れて、
    物思いに沈んでいることですよ。


         Lady Horikawa

          Is it forever
    That he hopes our love will last?
        He did not answer.
     And now my daylight thoughts
     Are as tangled as my black hair.




            参議 篁

  わたの原 八十島かけて こぎ出でぬと
      人には告げよ あまのつり舟

  この広い海原を、隠岐の島々めざして
  篁(たかむら)は漕ぎ出していったと、
   都にいるわたしの親しい人たちに
 伝えておくれ、そこの釣り舟の漁師たちよ。

       Ono no Takamura

         Over the wide sea
     Towards its many distant isles
         My ship sets sail.
  Will the fishing boats thronged here
   Proclaim my journey to the world?




          前大僧正慈円

  おほけなく 浮き世の民に おほくかな
      わが立つ杣に 墨染めの袖

  身にあまることですが、つらいこの世に
   住む人々の上に、御仏がまもって
  くださるよう、おおいかけようと思います。
   わたしが比叡山に住みはじめて身に
  つけるようになった、この墨染めの袖を。


         Abbot Jien

        From the monastery
       On Mount Hiei I look out
       On this world of tears,
      And though I am unworthy,
     I shield it with my black sleeves.




           陽成院

   筑波嶺の 峰より落つる みなの川
      恋ぞつもりて 淵となりぬる


  筑波山の峰から流れてくるみなの川が、
  わずかな流れから、深い淵となるように、
  わたしのあなたへの恋心もつもりつもって
   深い淵のようになってしまいました。



          Emperor Yozei

         From Tsukuba's peak
       Falling waters have become
         Mina's still, full flow:
      So my love has grown to be
      Like the river's quiet deeps.




           紀 友則

   ひさかたの 光のどけき 春の日に
      しづ心なく 花の散るらむ


    日の光がのどかにさしているこの
  春の日に、どうして落ち着いた心も
   なく、桜の花は、あわただしく散って
        しまうのでしょうか


        Ki no Tomonori

        In the peaceful light
      Of the ever-shining sun
        In the days of spring,
 Why do the cherry's new-blown blooms
        Scatter like restless
           thoughts?




             菅家


  このたびは ぬさもとりあえず 手向山
      紅葉の錦 神のまにまに

 今度の旅は急なことで、お供えするぬさの
 用意もできませんでした。そこで、この
   手向山の錦織のように美しい紅葉を
  お供えいたしますので、どうか神様、
     御心のままにお納めください。


     Sugawara no Michizane

         At the present time,
     Since I could bring no offering,
        See Mount Tamuke!
    Here are brocades of red leaves,
       As a tribute to the gods.




          小式部内侍

    大江山 いく野の道の 遠ければ
      まだふみも見ず 天の橋立

  江山を越えていく行野の道は遠いので、
  わたしは丹後の名所の天の橋立へも
   行ったことはありませんし、もちろん
  母からの文(手紙)も見てはおりません

       Lady Koshikibu

         By Oe Mountain
         The road to Ikuno
           Is far away,
      And neither have I beheld
    Nor crossed its bridge of heaven.




          二条院讃岐   

  我が袖は 潮干に見えぬ 沖の石の
     人こそ知らね かわく間もなし

  わたしの着物の袖は、引き潮の時でも
  見えない沖の石のように、人は知らない
 でしょうが、あの人を思う恋の涙にぬれて、
      かわくひまもないのです。


         Lady Sanuki

        Like a rock at sea,
     At ebb-tide hidden from view,
     Is my tear-drenched sleeve:
      Never for a moment dry,
    And no one knows it is there.




          清少納言  

  世をこめて 鳥のそら音は はかるとも
     よに逢坂の 関はゆるさじ


 夜の明けないうちに、鶏の鳴きまねをして、
 門をあけさせようとしても、この逢坂の関
    はけっして開くことはありませんよ。


      Lady Sei Shonagon

       The rooster's crowing
      In the middle of the night
       Deceived the hearers;
       But at Osaka's gateway
     The guards are never fooled.




          殷富門院大輔

  見せばやな 雄島のあまの 袖だにも
     ぬれにぞぬれし 色はかはらず


    あなたにお見せしたいものです。
  あなたを思う涙にぬれて、すっかり色が
  変わってしまったわたしの袖を。雄島の
  漁師の袖でさえ、どんなにぬれても色は
         変わらないのに。

   Attendant to Empress Inpu

      Let me show him these!
    Even the fishermen's sleeves
       On Ojima's shores,
  Though wet through and wet again,
    Do not so change their colors.




         在原業平朝臣

   ちはやぶる 神代も聞かず 龍田川 
     からくれなゐに 水くくるとは

  不思議なことが多かった神代にも聞いた
  ことがありません。龍田川に紅葉が散り
    しいて、深紅のしぼり染めのように
        流れる水を染めるとは。



      Ariwara no Narihira

       Even when the gods
    Held sway in the ancient days,
        I have never heard
  That water gleamed with autumn red
     As it does in Tatta's stream




            崇徳院 
  
   瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の
    われても末に あはむとぞ思ふ


  川瀬の流れが速いので、岩にせき止め
  られて二つに分かれた急流が、また下流
   で一つになるように、今は、あなたと
  分かれても、いつかきっとまた会おうと
         思っているからね。


       Emperor Sutoku

      Though a swift stream is
        Divided by a boulder
        In its headlong flow,
     Though divided, on it rushes,
      And at last unites again.




          大納言経信

    夕されば 門田の稲葉 おとづれて
      葦のまろやに 秋風ぞ吹く

    夕方になると、家の前の田んばの
     稲の葉がさやさやと音をたて
     葦でふいたこの粗末な小屋にも、
      秋風が吹いてくることです。



     Minamoto no Tsunenobu

      When the evening comes,
    From the rice leaves at my gate,
      Gentle knocks are heard,
     And, into my round rush-hut,
    Enters autumn's roaming breeze




鎌倉右大臣


世の中は 常にもがもな 渚こぐ
あまの小舟の 綱手かなしも


世の中はいつまでも変わらない
でいてほしいなあ。海辺をこいで
いく漁師の小舟の引き綱にも、
しみじみと心ひかれることです。


Minamoto no Sanetomo

If only our world
Could be always as it is!
How moving the sight
Of the little fishing boat
Drawn by ropes along the bank.





          中納言朝忠

  逢うことの 絶えてしなくは なかなかに
      人をも身をも うらみざらまし


  恋しい人に会うことが、全くなかったら、
   かえって、あの人のひどいしうちを
   うらんだり、自分の不幸を嘆いたり
       しなくてすむだろうに。



     Fujiwara no Asatada

        If it should happen
      That we never met again,
       I would not complain;
      And I doubt that she or I
   Would feel that we were left alone.




和泉式部

 あらざらむ この世のほかの 思ひ出に
 今ひとたびの 逢うこともがな


わたしはもうこの世に長くはいられない
でしょう。せめて、あの世への思い出
 としてもう一度あなたにお会いしたい
ものです。



Lady Izumi Shikibu

Soon my life will close.
When I am beyond this world
And have forgotten it,
Let me remember only this:
One final meeting with you.




            周防内侍  
       
    春の夜の 夢ばかりなる 手枕に
     かひなく立たむ 名こそ惜しけれ


  短い春の夜の夢のような、はかない間の
   手枕のために、つまらないうわさなど
      たてられたらこまりますわ。



           Lady Suo

         If I lay my head
      Upon his arm in the dark
       Of a short spring night,
      This innocent dream pillow
   Will be the death of my good name




小野小町 


花の色は 移りにけりな いたづらに
 我が身世にふる ながめせし間に


  桜の花はすっかり色あせてしまったなあ。
春の長雨が降り続く間に。そして、わたしの
容色もまた、衰えてしまいました。
むなしく物思いにふけっている間に。


Ono no Komachi

Color of the flower
Has already faded away,
While in idle thoughts
My life passes vainly by,
As I watch the long rains fall.




            紫式部


 めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に 
     雲がくれにし 夜半の月かな


 久しぶりにめぐり会って、はっきり確かめる
  間もなく、あわただしくあなたは行って
  しまったことです。まるで、雲に隠れて
     しまう夜中の月のように。



     Lady Murasaki Shikibu

       Meeting on the path:
     But I cannot clearly know
          If it was he,
    Because the midnight moon
    In a cloud had disappeared.




           天智天皇


   秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ
     我が衣手は 露にぬれつつ

 秋の実りの田を見張る仮小屋は、屋根を
 おおった苫の目が粗いので、すきまから
 夜露がもれ落ち、番をしているわたしの
 着物の袖は、いつもしっとりとぬれています。



       Emperor Tenchi

      Coarse the rush-mat roof
      Sheltering the harvest-hut
      Of the autumn rice-field;
    And my sleeves are growing wet
   With the moisture dripping through.




藤原清輔朝臣

ながらへば またこのごろや しのばれむ
憂しと見し世ぞ 今は恋しき


 この先ずっと生きながらえていたら、
つらいことの多い今日このごろも、後で
 なつかしく思い出されるのでしょうか。
つらいと思った昔も、今では恋しく
   思われるのですから。
 

Fujiwara no Kiyosuke

If I should live long,
Then perhaps the present days
May be dear to me,
Just as past time filled with grief
Comes quietly back in thought.




          紀 貫之

    人はいさ 心も知らず ふるさとは
      花ぞ昔の 香ににほひける


   人の心は変わりやすいので、さあ、
   あなたの心の中はわかりません。
     けれど、昔なじみのこの里の
     梅の花は、昔のままの香りを
       ただよわせていますね。



       Ki no Tsurayuki

     The depths of the hearts
   Of humankind cannot be known.
      But in my birthplace
  The plum blossoms smell the same
      As in the years gone by.

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